２月１４日。バレンタインデーにから手作りチョコを貰った。 彼女からの手作りチョコだ。嬉しくないはずがない。「お返しは３倍返しが基本」という言葉が今聞えてきた。 クラスの女子同士でなにやら盛り上がっている。本当に３倍返しでやるのは坊ちゃんか…。

今まで貰ったことはたくさんあるけれど、お返しなんてしたことがなかった。全員にお返しなんてたまったもんじゃないから。


手作りチョコの３倍返し。


何をしたらいいのかと悩んでいたら、あっという間にホワイトデーはやってきた


「翼おはよー」
「おはよ、」


俺はいつも通り部活の朝練でグラウンドに来ていた。今日の朝練は自由参加。いつもより来ている人数は少ない。 そんなことより今日はどうしようかとまだ考えていた。プレゼントなんて持ってきてるわけがない。


ふと冷静に考えてみると、グラウンドにがいる。さっきおはようを言ったばかりだ。この学校はグラウンドを通らないと教室へ行けない、という造りではない。 どこにでもある普通な造りで、教室へ行くには校門から入っていくしかない。 校門はグラウンドとは真逆。何故がカバンを持ったままグラウンドに？


「？なんで教室行かないでここに来てるわけ？」
「んー…なんでだろうね？わかんない。邪魔なら教室行くけど？」
「別に…。あ、ちょっと待ってて」


そう言い残して俺は部室へと走って行った。どうせ、自由参加の朝練だ。途中で抜けたって構わないだろう。 部活の朝練より大事なものを見つけたんだから。


「おまたせ、行こうか」
「何処へ？」











「俺とデートしに」





自主的自習則ちサボリ





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070315　家長碧華